春燈鎌倉句会

指導者 三上程子先生の今月の一句と句会のご案内

2023-01-01から1年間の記事一覧

落葉  2023.12

叱られたやうに落葉のかたよれり 程子 落葉は大方隅にかたよってちぢこまっている。どう見てもたのしそうではない。 (俳人協会刊:自註現代シリーズ『三上程子集』) ★句会案内 *体験・見学歓迎! 日時:12月19日(火)13時~*12時開場 会場:藤沢市南市…

冬に入る 2023・11

日だまりは父の陣地や冬に入る 程子 日向ぼこの父は上手に日の当たる場所を見つけて、まるでわが陣地のようにどっかと座りこむ。 (俳人協会刊:自註現代シリーズ『三上程子集』) ★句会案内 *体験・見学歓迎! 日時:11月21日(火)13時~*12時開場 会場…

水澄む 2023・10

澄む水を掬へば雲のにほひけり 程子秋の水は澄み、空の雲さえ近々と映っている。その水を掬うと映っていた雲が崩れて香りが漂ったような気がした。(俳人協会刊:自註現代俳句シリーズ『三上程子集』) ★句会案内 日時:10月17日(火)13時~ *開場12時 場…

九月  2023・9

手を打てば雲のほぐるる九月かな 程子 考えてもなかなか答は見付からない。ぽんと手を打てば問題は解決、とはいかないものか。九月は私の誕生月でもある。 (俳人協会刊:自註現代シリーズ『三上程子集』) ★句会案内 *体験・見学大歓迎! 日時:9月19日(火…

八月  2023・8

鶴岡八幡宮 源氏池にて by NOE 忌の多き八月の空しづかなり 程子 原爆忌、敗戦忌などど八月には多くの人が亡くなった。黙禱を捧げつつ考える。空もまたしずかに。 (俳人協会刊:自註現代俳句シリーズ『三上程子集』) ★句会案内 *体験・見学大歓迎! 日時…

噴水 2023・7

楊桃(山桃)ドリンク by SUZUE 噴水にうら若き風生まれけり 程子 石田波郷に〈夜桜やうらわかき風本郷に〉がある。本歌取りでもなく、つい口をついて出てきた。 (俳人協会刊:自註現代俳句俳句シリーズ『三上程子集』) 春燈鎌倉句会*体験・見学大歓迎! …

葛桜 2023・6

鉄線花と浄妙寺・喜泉庵の茶菓 葛ざくら夕月風にゆらぎけり 程子 涼味をそそる葛ざくらにふと、安住先生そして先生の愛する木下夕爾さんの顔が浮かんできた。 (俳人協会刊:自註現代俳句シリーズ『三上程子集』) 春燈鎌倉句会*体験・見学大歓迎 日時:6月…

蝸牛 2023・5

明日もある明後日もあるかたつむり 程子 母はのろまな私を「明日もある、明後日もあるようなことをしていると日が暮れますよ」と叱った。すぐ句になった。 (俳人協会刊:自註現代俳句シリーズ『三上程子集』) 春燈鎌倉句会*体験・見学大歓迎 日時:5月16…

春の夢 2023・4

わけもなく人好きになる春の夢 程子 思わぬ人と一緒にいる春の夢。思慮分別もなく、だらしないようだが、春なればの情感である。 「自註現代俳句シリーズ『三上程子集』(俳人協会発行より)」 ●今月の句会 体験大歓迎! 日 時 : 4月18日(火)13時~ *12時…